コンコンコン……

返事はないけど、そっとドアを開けた。



何とか着替え終わってはいたものの、ぐったりと倒れていた桜。



俺は慌てる事なく、抱き上げた。

「桜?ちゃんと寝た方がいいからね」

そう言いながら、ベッドに横たわらせた。


「司……ごめんね。
せっかくのお休みなのに……」


「桜はそんな事気にしなくていいの。
今はゆっくり休もう?
それより、寒い?暑い?」

「さむい……」

「分かった。まだ、熱上がるかもね……
ご両親、まだ帰って来ないんだよね?」

コクンと頷く桜。


今日はとりあえずここで看病しようかな。


「ゆっくり休んでいいよ」

そう言って、頭を撫でると目を閉じた桜……


呼吸は熱のせいで荒いけど、眠れそうで良かった……