葵達と別れてから、元の席へ戻った。

体育館の中は蒸し返る様な暑さだった。

「みぃ?平気?」

思わずみぃに、訪ねた。

「………うん」

少し反応が遅かったから、要注意かも知れない。

「みぃ?少し辛そうだけど、本当に大丈夫?無理はダメだよ」

「うん。体調は平気だよ。
ただ、葵の頑張ってる姿を見届けたいな〜って思って」

みぃの言葉は、まるで葵の姿を目に焼き付けておきたいという言葉にも取れた。

「みぃ、惚れ直すチャンスだよ」

桜もみぃの言葉に違和感を覚えたのか、空気を変える様に、明るく言葉を放った。

「ふふっ。そうだね。かっこいい葵見て惚れ直さないとね」

さっきの空気感が一瞬でなくなり、明るく言葉を放ったみぃ。

思わず、桜と顔を見合わせた。

『みぃ、どうしちゃったのよ』

桜が小声で聞いてきた。

『俺が知りたいくらいだよ』

『『………………』』

2人で、みぃの横顔を見つめた。