「葵張り切ってたな〜」

後ろから声が聞こえて振り返ると、司さんと桜がいた。


「あ、司さん、来てくれてありがとうございました。お陰で絶好調です」


「ふふ、葵、みぃちゃん見てるから、いつもより張り切ってましたよ」

反対側から悠斗の声も聞こえた。


「男って単純よね〜」

桜も茶化してきた。

「頑張れる存在がいるコトは大事だろ?
な?みぃ?」

「え?……うん、そうだね」

みぃは少し戸惑いながらも共感してくれたから、それでいいや。

「それより、みぃ。体育館暑くない?平気?」

俺は普段もここで練習してるから慣れてるけど、みぃにとったら暑いはずだ。

「暑いけど、大丈夫だよ」

「葵?気になるなら一度外の空気吸いにみんなで行こうか?」

司さんが提案してくれた。

「そうしよっか?」

そう言いながらみぃの手を引いた。