葵と公園へお散歩した後に、葵の話を聞いて、すぐ、つーくんに電話をした。



pipipipipi……
〔もしもし、つーくん?〕
〔どした?〕
〔来週なんだけど、時間作れる?〕
〔平日?〕
〔ううん、日曜日〕
〔大丈夫だよ。何処か行きたいの?〕
〔うんっ‼︎ 葵の試合観に行きたいの〕
〔へぇ。葵、試合出れるんだ〕
(詳しくは知らないんだけど、誘ってくれたの。だから行きたいなって思って。
桜も誘ってくれていいから、駄目かな?〕
〔患者さんのお願いは無下には出来ないしな〕
〔じゃぁ〕
〔一緒に行くよ。もちろん桜も〕
〔ほんと?じゃぁ、よろしくね〕
〔みぃ〕
〔なぁに?〕
〔体調回復して良かったな〕
〔っっ‼︎……………うん〕
〔頑張ったもんな〕
〔…………うんっ〕

つーくんの言葉が嬉し過ぎて、目の前が歪んで見えてきた。

〔辛いことも多いけど、ちゃんと元気になれるからな〕
〔うん…………っ私、まだ頑張れるよ〕
〔みぃが、頑張り屋さんなのはみんな知ってるから。無理だけはしないで〕
〔…………うん、つーくん?〕
〔ん?〕
〔私は、つーくんが主治医で良かったよ〕
〔……………〕
〔ちゃんと分かってくれるもん。私の気持ち〕
〔………………〕
〔これからもよろしくね〕
〔そうだな。よろしくな〕



この時のこの言葉に、嘘はなかった。