「夕方だけど、まだ暑いから、帽子忘れちゃだめだよ」

「は〜い」

俺の言葉を聞いて、麦わら帽子を被ったみぃ。

何だか儚いイメージが一気に強くなってしまったな……。


「葵??どうしたの?」

「ん?何でもないよ。
みぃ、良く似合ってる」

「ほんと?ありがと」

みぃは嬉しそうに微笑んだ。

2人で手を繋いで歩き始める。

「今日は近くの公園までだよ」

「うん。外、暑いね」

「そうだね。みぃ、しんどくなったらちゃんと教えてね」

「うん。わかってる。
久しぶりの外の空気……嬉しいな」

みぃは久しぶりに外の世界に出れて、楽しそうだった。