俺たちの妹

次の日

俺は、朝から浮き足立っていた。

みぃと久しぶりの外出。

外出って言っても、近くの公園へ散歩程度だけど、夏休み前の事を思ったら、凄い事だった。


「葵、今日はなんか機嫌いいね。
いいことあるのか?」

悠斗に聞かれたぐらい、いつもと違ったらしい。

「みぃの体調が回復して来てるから、家の近くなら外出オッケー出たんだ」

「みぃちゃん、良くなってるんだね。
良かった……」

悠斗には部活の行き帰りが一緒のことが多いから、みぃの事を少し話したりもしていた。

悠斗は、口は堅い奴だから、他の人に洩らされる心配もないし……

「一時期はあまり良くなかったんだけど、今は前の様に家事もしてる」

「葵も一安心だな。次の試合は呼べるんじゃね?」

「あぁ、声は掛けてみるつもり」

「またまた、謙遜しちゃって。
来て欲しいクセに」

「みぃの体調次第かな……」


そう、無理されちゃ困るから……

「ほんと葵はみぃちゃんが大事だよな。
そこまで想える相手に出会えて羨ましいよ。
俺も彼女欲しい〜っっ」

悠斗の心の底の声が聞こえたきがする。

「ハハッ。悠斗にもきっと出来るよ」

「葵は他人事だと思って……」