目が覚めたら、自分の部屋じゃなくて驚いた。

自宅安静生活が始まってから、あまり体調が思わしくなかった……

そして、貧血が酷くて、怖かったのは覚えてる。

熱が上がったのも覚えてる。

でも、病院に行ったのは覚えてない……

きっと、つーくんか、かな兄が家で診きれなくなって運んだんだろな……

自宅安静もまともに出来ないなんて……

ほんとお荷物だと思う。

だから、パパやママも帰ってこないんだよ……

2人の優秀な息子がいれば、こんな面倒な娘なんていらないだろうし……

自分に付けられた機械や数値を見ながら思うことはネガティブな事ばかりだった。




シャッ

カーテンが開かれ、視線を向けるとつーくんがいた。

「みぃ。気がついた?しんどいところは?
結構な時間寝てたよ……」

そう言って、ベッドの横の椅子に腰掛けたつーくん。


「つーくん……お、みずほしい」

「お水ね。はい、ゆっくり飲むんだよ」

コク……

一口飲むと口の中に水分が広がった。

「もういいや。ありがとう」