点滴をしてるにも関わらず、全く楽そうにならないみぃ。

そっと体温計を挟む。

額に手を置いても、その熱さが伺える…




ピピ、ピピ、ピピ

39.4

下がるどころか上がってるな……

俺は立ち上がり、ナースステーションに向かった。





「あれ?彼方先生どうされたんですか」

俺の存在に気づいた前園さんが、声を掛けて来た。


「ん?みぃがちょっと熱高くてさ、自宅安静から急遽入院になったんだよ。
それで、水枕貰えないかと思ってね」

「え?みぃちゃん、今病室にいるんですか?」

「さっき来たとこなんだけどね」

「そうですか……
私、水枕持って行きますよ?」

前園さんの嬉しい申し出に甘えることにする。

「じゃぁ、お願いしていいかな?
いつもの病室だから…」

「はい、分かりました」

俺は病室へ戻った。