「そう……ですよね」

葵の顔をみると、辛そうだった。

「体力的にも精神的にも辛いのはみぃだから、そんな顔するな」

葵の気持ちも汲み取りながら、声をかける。

「っ……‼︎‼︎ そうですよね。
みぃの方が辛いですよね」

葵は、ベッドの横に腰を下ろして、みぃの手をギュッと握った。

「みぃ………早く元気になって欲しいけど、無理しないでね」

葵の小さな呟きが、静かな部屋に響いた。


「俺、彼方と日向呼んでくるな。入院の事も話さないとだし」

「はい。俺はここにいます」






リビングへ戻り声をかける。

「彼方、日向。」

「どうした?熱、上がってたのか?」

察しがいいな…

「あぁ。39度2分だった…」

「結構上がりましたね」

日向も予想してたのか、さほど驚いていない。

「とりあえず、葵がみぃ、看ててくれてるから行こうか」