コンコンコン

「はぁい」

司さんと桜と別れてから再びみぃの病室へ戻った。



みぃは、起こしているベッドに体を預けて、もたれていた。

「みぃ?」

「あれ?葵、どうしたの?」

「司さんと桜、いい感じになりそうだったから、お邪魔虫な俺はサッサと退散してきたよ」


みぃのベットの側にあるイスに腰掛ける。

「え?つーくんと桜、そういう関係なの?」

「まだこれからだけどね」

「そうなんだ。2人早くくっつけばいいのにね」

「みぃもそう思うよね?」

「うん。だって、桜はつーくんの事、好きでしょ?」

みぃ、気付いてたんだ。

自分の感情には疎いくせに、人の事は敏感だからな……



「俺も以前司さんに桜を勧めた事あったんだけど、桜の方が対象外だろって言われたんだ。
でも、司さん、その気になったら、行動早そうだな」

「つーくんの彼女が桜になったら、何か楽しいね………
でも、つーくんに頼れなくなるね……
桜に嫌な想いさせたくないし……」

「みぃ。俺が居るだろ?
それに桜はそんな事気にしないと思うけどな」

「そうかな……
でも、気をつけないと」


みぃは人の気持ちに敏感だから、常に人の事を優先して考えるところがある。

自分の事もそれくらい、気にしてくれればいいんだけどな〜。