俺たちの妹


「俺はそろそろ医者を辞めなきゃならない時期にきているんだ」

「……え?」

「俺たちの両親の仕事は知ってるよね?」

「うん。城之内コーポレーションの社長さんだよね」


「そう。そこを俺が継ぐことになってるんだ」

「………っ!!そ、うなんだ…」


やっぱり驚くよな


「日向もみぃも知ってるんだ。
俺も小さい頃からそのつもりで勉強してた。
でも、みぃの傍に居たくて、会社経営と医学と両方勉強してたんだ。
両親と相談して、時期が来るまで医者になってもいいって許可をもらって、今の職業に就いた。
でも、そろそろ時間切れ………」


「かな兄も海外が多くなるの?」

「海外は今と変わらず両親に任せるつもり。
俺はやっぱりみぃの傍に居たいし、彩もまだ今の仕事続けたいだろうし……」


「そうなんだ」

「ただ、医者として働くのは長くて一年かな……
そのために、手術の担当や、患者さん達を徐々に減らしていかなきゃならないんだ」

「俺、かな兄と一緒に働きたかったな……」

「葵………ありがとな」