「……ちゃん。……みぃちゃん」

「………ん」

段々覚醒してきた。


「休み時間になったよ」

彩さんの言葉にハッとなる。


そうだ、テスト中だったんだ…

ぐっすり眠っちゃったな…


「彩さん、起こしてくれてありがとう。すっかり寝ちゃってた」


「……大丈夫?無理はダメよ」

心配そうに顔を覗き込んできた。


「大丈夫。次の科目は何だっけ?」


「英語よ」


「ありがとう」

そう言いながら、英語のノートと単語帳を鞄から出す。

テスト範囲の単語や文法を見直したりして、休み時間を過ごした。

1時間目にぐっすり眠ったお陰で、残りのテストも、休まず受けられた。



「今日はこれで終わり。
みぃちゃん、熱測っておこうか…無理したでしょ」


休まず受けれたけど、彩さんにはバレていた。

熱が上がってる気がするんだよね…


「どうしても?」

「どうしても。日向くんや彼方に頼まれてるから」

「わかった…」

体温計を受け取る。