「日向、一回出ようか」

日向を診察室の外に連れ出す。


診察室を出ると、

「美晴、入院ですかね。
俺、入院の用意しに帰ります」

俺の言いたい事を察知していた。

こういう時、医療関係者はやりやすい。

「あれだけ吐いて、咳き込んで、高熱なら、肺炎じゃなくてもみぃの場合は入院になるな。
悪いけど、用意してきてやってくれる?その間、みぃの側にいるから」

「お願いします」

日向は診察室に背を向け、足早に歩き出した。