「………行って来ます」

玄関を出ようとするみぃ。


「ま、待ってよ〜」

桜が引き止める


「送ってくよ。体調、これ以上悪くなったら嫌でしょ」

「大丈夫だからいらない」

「ほんと譲らないよな、みぃは……」

「みぃ?送ってもらお。
せっかく勉強したのに、体調悪くなって万全で受けれないのは悲しいでしょ」


俺も何とかみぃを納得させたかった。



「………葵まで……
わかった。ひな兄、さっきはごめんね。送ってもらってもいい?」

きちんと謝ってからお願いできるみぃは、ほんとすごいと思う。

「可愛い妹の為なら何だってするよ」

安心したひな兄は笑顔だった。