校門をくぐり、歩き始めると、

「葵とみいちゃん、付き合ったんだよね?周りから見てたらやっとか…
って感じだったんだけどっ」

悠斗君が笑いながら話し始めた。



そう、退院して、登校するとクラスのみんなが、私と葵の関係を知っていた。

そして、みんなに
『ようやく葵の片思いが実ったんだな〜』
って言われたんだ。


「みぃは知らなかったんだし、仕方ないよ」


葵も否定しないって事は、長い間私なんかに片思いしてくれていたみたいだ。

「 みぃちゃん、知らなかったんだ…
じゃぁ、仕方ないよね〜」

悠斗君は苦笑い…


「どうして、みんな知ってたの?」

ずっと疑問に思っていた事を聞いた。


「えっ?………う〜ん、葵の態度かな」

悠斗君は驚きながらもら答えてくれた。


「でも…葵は誰にでも優しいでしょ?
そんなので私、わかんないよ」


「ハハハ。それもそうだな。
葵は基本誰にでも優しいもんな。
でも、みぃちゃんに対しては色んな表情見せてるけどね」