コップに水を注いで、準備する。

「みぃ、いい?」

「……うん」

水を掬って、恐る恐る口元にスプーンを持っていく。

パクッ

ゴクン…

「………………」

飲めた?


「………っ⁈」

やっぱり胃の中からせり上がってきた。


「みぃっ‼︎」

葵が背中をさすってくれた。


「ケホケホッ…オェ…」

やっぱりダメだった……



「大丈夫だよ。
明日また挑戦してみよう。
俺もみぃと一緒に頑張るから」


少し経つと落ち着いた。

そっと抱きしめてくれた葵は、どこか逞しく見えた。


「葵…ありがと」

2回も吐いてしまったので、体が疲れている気がする。

葵の腕の中で意識が途切れた。