俺たちの妹


「どうして、つーくんと葵が一緒に居たの?」

「日向に拉致られたんだよ。葵は」

「……………拉致?」

「今日のこと、詳しく問い詰められた」

「うそっっ。ひな兄酷い……葵、ごめんね……」

「そんなのいいよ。俺は嬉しかったけどね」

「………良かった」

葵が困ってなくて良かった。


「じゃぁ、みぃ。本題に移ろうか。
食べれないって?」


あ、忘れてた…


「忘れてるぐらいがいいんだけどな」

つーくんは苦笑い。

「昨日まではあった食欲が、なくなっちゃった…
食欲戻らないと退院出来ないよね……」



「そうだね…少しでも食べられる様になれば退院してもいいよ。
ずっと病院は嫌だろうしね」


「ほんと?ほんとにほんと?」

嬉しいっ。

少しでも退院出来るなんて。


「うん。みぃは昨日まで頑張ってたの知ってるからね」

「私、また頑張るからっっ」

そう言うと頭をポンっとされた。

振り返ると葵がいた。


「どうしたの?葵」

「うん……頑張ってくれるのは嬉しいんだけど、無理はしないでね。
みぃは頑張り屋さんだから心配で……」