俺たちの妹







「『ずっと一緒にいたい』って言ってくれました。」




「よかったじゃん、葵。
これで彼方も日向も安心だな」

司さんは喜んでいる。

兄貴は少し複雑そう……


「まさか長年の片思いが成就されるとは思ってなかったんで、正直俺も驚いてるんですけど、でも、よかったです」

「長年って……どれくらい?」

興味がある様な佐々木先生。


「………気がついたら気になる存在だったので、10年くらいですかね」

サラッと言ってのける葵だけど、ほんと長いな……

「10年⁈ って事は小1からかよ。
今の若い子達はマセてるな〜」


「葵とみぃの関係は特殊だからな〜」

兄貴がポツリ……


「特殊って?」

「みぃは、小さい頃から体調崩しやすくて、何度も入退院繰り返してるんだよ。

俺や日向は元気になったみぃとは、ずっと一緒に居ることは出来なくて…
よく葵に頼んでたんだ。
「何かあったら教えて」ってな。
葵は、その使命感から、みぃの側によくいてくれてたんだ」