「日向、葵、ただいま。
俺と司が一緒に歩いてたら、大和も何か感づいたみたいでさ。
一緒に来ることになった」
苦笑しながら、俺と葵を見た兄貴。
「ごめんね〜。
何か楽しい事でもするのかと思ってついてきちゃった」
兄貴の後ろからひょっこり顔を出した佐々木先生。
「…………佐々木先生。
……お疲れ様です」
「お疲れ、日向。隣の子は誰?」
「あ、始めまして。
谷口 葵といいます。
かな兄とひな兄には小さい頃からよく遊んで貰ってたんです。
みぃとは幼馴染みです」
佐々木先生に自己紹介した葵は、みぃの幼馴染と言った。
今はまだ言う時ではないと判断したんだろうな…
「俺は、佐々木 大和。
彼方と司の同期で、日向の先輩。
よろしくな、葵」
2人は握手を交わす。
「ま、挨拶も済んだことだし、2人も座ったら?」
部屋着に着替えた兄貴が2人に声をかける。
「そうだな。座らせてもらうよ」
佐々木先生はソファに腰掛けた。
「俺どうしたらいい?何か手伝うよ」
葵は、居心地が悪かったのか、俺がいるキッチンのところまで来た。

