「意識ないぞ〜。輸液用意して」

「後、濡れたガーゼ沢山。扇風機も」

「体温測って」




みぃが運ばれた処置室で、指示が飛び交う。

「輸液用意出来ました」

「発熱、40.3です」

「ガーゼと扇風機持ってきました」



着々と処置が進み、何とか落ち着いてきた。


呼吸が楽そうになってきた。

よかった。


「日向、お疲れ様。
みぃちゃん、運ばれてきた時は重症で驚いたけど、落ち着いてよかったな」


指示を出してくれていた救急外来の小林先生が声を掛けてくれた。


「小林先生。ありがとうございました」

「みぃちゃんならいつでも診るよ。
大歓迎。彼方にも言っといて」


そう言って歩き出した小林先生。

「ありがとうございます。
伝えておきます」


兄貴の同期には、どうしてこうも優しくて、かっこいい人が多いのか…

似たもの同士が集まるのかな。