「ほんと、みぃは恋愛に対して疎すぎるよ」

桜の声に意識が戻る。

「………へへ。こんな体だから、ずっと恋愛しちゃだめって思ってたの。
恋人になった人は大変だろうから……
だから、考えない様にしてたんだ」

「みぃ」

「ん?どうしたの葵?」

「俺は、みぃの側にいて、一度も大変だとか思ったことはないよ」

「ほんとに?
でも、かな兄やひな兄は大変そうだよ。自分の時間がないくらい」














「それは…俺がみぃに会いたいからだよ」

ドアの近くから声が聞こえた。