俺たちの妹

「あ、あの私……」

「何かな?」

「みぃちゃんの状況知らなくて……
ごめんなさいっっ」

「イヤ、俺に謝られても…」

「………そうですよね」

「…………………」
「…………………」

2人の間に沈黙が流れる。



「葵、お待たせ」

頃合いを見計らったのか、桜がやってきた。

「え?桜ちゃん?」

「あら、竹内さん、どうしたの?」

「葵くんと桜ちゃんって……」

「仲良いけど?」
桜は敢えて幼馴染とは言わなかった。

「そ、そうなんだ…」

竹内さんの顔が引き攣る。


みぃの事、色々言ったもんな。


「私たち、今からみぃのお見舞いに行くのよ。
いつの間にか1人だったし、なぜか木陰じゃない所で見学してたから、熱中症になったのよ」

桜は鋭い視線を竹内さんに向ける。