ゆっくりだけど、少しずつ回復していった私はようやく、いつもの病室へ戻ってこれた。

喘息の発作も回数が減って行き、熱も下がってきた。

酸素マスクも着けなくてよくなった頃。




ガラッ

「みぃ。調子はどう?」

葵がお見舞いに来てくれた。

「うん、順調に回復出来てる感じ」

「そっか、よかった。……
喘息の発作出てきたってひな兄から聞いたけど、大丈夫?」

「うん。ここに戻って来てから回数は減ったよ。
早く退院したいな…」

「俺、何回か用事のついでにお見舞いに来たんだけど、みぃになかなか会えなくて寂しかったよ」

そう、ICUにいる間は家族以外会えなかった…

「なんか熱高くて、発作も頻繁に起きてたみたい……
しんどかったんだけど、あんまり記憶なくて…
つーくんから聞いた話たけどね」

普段通りにしてくれてるけど、葵にも心配かけちゃったかな…