「日向、やっぱりまだ熱あったのか?」

体温計を持っ体温計兄貴が来た。

「いや、俺じゃなくて…」

視線を美晴に移す。

「え……みぃ?………はぁ。
昨日の涙はこういう事だったんだな…」

「どういうこと?」

「みぃは、日向の風邪をもらう事が予想出来たんだよ。
多分、昨日からみぃだけにわかる前兆あったんじゃないかな…」

「でも、俺の看病してくれてる時はマスクしっかりしてたよ…」

「じゃぁ、日向が目を覚ます前に何かあったんだな……とりあえず、みぃ起こそうか」

俺は頷いて美晴に声をかけた。


「美晴、朝だけど起きれる?」

「ん……ケホケホッケホッ……ひな兄…おはよ」

潤んだ目で俺を見つめる美晴。

「風邪、うつっちゃったね…ごめんな」