ベットまでたどり着いたひな兄は、布団に入り横になった。

「水枕、作り直すね」

頭の下から水枕を抜く。

「美晴、ありがと」

「寝てていいからね。おやすみ」

そう言って水枕を抱えてキッチンへ戻る。

中の水をジャーッ と流す。

氷も入れたけど、全部溶けちゃってるな…

早く下がってくれればいいけど…

氷と水を入れて水枕を作って、ひな兄の寝てる部屋へ持っていく。

コンコンコン

返事はないだろうけど、一応ね…

スースー

寝息を立ててるひな兄は、寝苦しそうだけど、とりあえずは寝れてるみたいでよかった…

ひな兄の頭の下に枕を入れる。

そして、おでこに手を当てて

「早く良くなりますように…」

小さい頃ママがしてくれたおまじない。

なんだかそうされると、本当に早く良くなった気がしたんだ。