「どうだった?」

兄貴が、医局の前にいた。

「大丈夫だった。ゆっくり休めって」

「だろ?じゃ、帰るか」

「うん」

ゆっくり歩き出す。

「日向、車で寝ていいからな。薬ももらったし、早く治そうな」

「うん」

少し怠さが増してきた…




駐車場に着き、車に乗り込む。

「ふぅ……ヤバイ、寝そう…」

「ん?寝ていいよ。日向ぐらいは担げるし」

「着いたら起こして…」


そう言って、睡魔に身を任せた。






「もっと頼ってくれてもいいのにな〜」

兄貴の呟きには気付かなかった。