彩にもそんな事があったのか…


「そうなんだ…彩さんも入院経験者だったんだね」

「まぁ、後にも先にもそれ一回だけだったけどね」

「うん、それでいいよ。元気が1番だもんね…私は」


ガラッ

「みぃ、お待たせ」

俺はみぃの自分の責める言葉を聞きたくなくて、話を切るためにドアを開けた。

「あ、かな兄。もう来てくれたんだ。ありがとう」

さっきまでの話は無かったように、みぃは笑顔で言った。

「今日は診察だから、このまま病院行くよ。予約してるから、それ程待たなくてもいいと思うけど」

「ん、わかった。」

「彩、また来るな」

「え?う、うん。分かった」

彩は自分に声が掛かると思って無かったようで、驚いていた。

「彩さん、また明日も来ますね」

「みぃちゃん、待ってるね」

みぃと一緒に保健室をでた。