学校の門をくぐり、玄関に入り、廊下を歩いて行くと、保健室に着いた。


コンコンコン……

「はぁい」

彩の声が聞こえた。

ガラッ

「あら、彼方じゃない。久しぶりね。」

「日向だと思ってたの?」

「えぇ。てっきり日向くんだと思ってたわ。彼方は忙しい人だから…」

「…………」

彩の言葉に苦笑いしか出ない。

「ま、そういう事分かって付き合ってるんだけどね。また会える時間作ってね」

彩は笑って俺に保健室に入るように促した。

「みぃは?」

保健室に入った時の違和感…

すぐにみぃの姿がみえなかった。

「みぃちゃん、ちょっと疲れてたのかな…待ってる間ベッド貸してくださいって」

シャッ

カーテンを開けると、みぃがベッドで眠ってた。

「…病み上がりだからな…」

寝顔を見ると、顔色は悪くないし、呼吸も大丈夫。

ほんとに疲れただけなのかも。