私が1人で夜道を歩いている時は、
ふとこんなことを考える。
「もし、この街灯が消えたら何も見えなくなるのだろうか。」
こんなことを考えるのも、きっと毎日が憂鬱と不安でしかないからだ。
楽しい時は灯りしかない。
暗いものは何一つなく、
不安だって忘れられる。
その逆の場合である時は、
不安しかない。
だから人は、不安を消したいが為に
光を求め、助けを求める。
だがそれは、プラスではない。
むしろマイナスだろう。
何をやってもうまくいかない時に
何かをやろうというのは無謀である。
光を求めるのも同じ。
無理に光を求めたって得られるわけではない。
結局のところ、人が光を手に入れる時は
巡り巡ってきた偶然しかないのだ。
だからむやみに歩いて走って光を求めても意味がない。
待つということが人生を変える。
街灯が消えても焦らず歩いていけば
きっと光に出会えるのでは、
と私は静かに考える。