【歩 said】
新しい通学路を歩いている
俺の顔は
無意識に和んでいた
大滝 歩 15歳
おおたき あゆむ
朝、俺は玄関を元気よく飛び出し
新しい学校に向かった
少し歩いて大通りに出ると
いつもの顔がある
俺の街は小さくて同じ街にの中に
高校は2つしかない
大体の人がどちらかの高校に
通うんだけど
俺の街の方は"咲凛高等学校"に
入学する人が多い
だから中学とあまり変わらない
顔並びになるのも珍しくないし
向こうのくださいから俺の街の高校に
来る人なんて
両手の人数でたりてしまうくらいの
少なさだって聞いたことがある
そんなことを考えていたら
「おはよう、歩」
と、後から声がとんできた
パッと振り返ると……
