クラス発表の場所では
人が溢れかえっていた……

その人混みの中を
陸が先頭きって割り込んでいく

俺は少し待つことにした
陸みたいに
ガンガンいくような奴でもないし

近くにあったベンチに座って
待っていると

陸が猛ダッシュで帰ってきた

「歩!俺ら同じクラスだったぜ!!」

「クラスは?」

「えっとな、1-3だったよ」

「ありがとう」

わざわざ俺が行かなくても
陸が見てきてくれた

________1-3か?

陸と同じなら大丈夫だろ……

外では高校の先生が昇降口まで
案内してくれた

下駄箱で履き替えると
陸は走って階段を上る
それに俺もついていった。

「ここだな?」

やっぱり教室の前に来ると
気持ちが高まってくる

高校生活初日の教室。

ここからどんな3年間が始まるのだろう?

この時の俺は
ドアを開けたら彼女がいるなんて
思ってもいなかった。

教室に足を踏み入れた瞬間から
俺の彼女を救う物語が始まったんだ