【SIDE→ボク】 ボクは少し震えた手で本のページをめくった。 佐藤君は、階段をタンタンとのぼってどこかへ行ってしまった。 たぶん、教室かな……。 ………それにしても、緊張した…! 靴箱で会ったときは、遅刻仲間がいるっていう嬉しさがこみあがってきて、 思わずなれなれしく話しかけちゃったけど…… あとからよくよく考えてみれば、佐藤君って同じクラスで一番のヤンキー君だったじゃん!