わたしだけ、きみだけ


少しだけ全体の音量が下がる。

騒がしかった声が、次第にひそひそとした話し声に変わる。


う…視線が痛い……。


どこに目を向けていいかわからなくて、組んだ自分の手を見ていた。


「転校生を紹介する。佐藤そらさんです」

「…よろしくお願いします」


軽く頭を下げた後、ちらっと全体を見渡す。

まだ4月とはいえ、やっぱりグループで固まってるっぽい。

それに、男女共に見た目が派手な人が多くて。

完全に自分は浮くなと思った。


「今日からクラスメイトの一員です。仲良くするように」


先生が話してるのに話し声は止まないし、背中を向けてる人も複数いる。