だからちょっと分厚いのかな、と思った。


「さっきのみたいに長編ものじゃないんだけど、その分読みやすいと思うんだ。
ちょっと昔の高校生の話なんだけど、私、おばさんながらにときめきながら読んじゃった」


少しほっぺをピンク色に染める堀川先生は、なんだかかわいくて。

高校生の時の恋愛とかを思い出したのかな。


恋愛、かぁ……。


まるっきりそれとは無縁な人生を送ってきたわたし。

男子と必要以上に話すことはないし、そもそも興味がないっていうのが事実で。