「今日あったかいねー。カーディガン着てこなきゃよかった!」

「わたし、脱いできたよ」

「あ、ほんとだ。賢いな〜」


水島さんはすごく明るくて、正直わたしとは正反対な女の子。

見た目は全然派手とかじゃないんだけど、背が高くてショートカットで、
わたしみたいな奴にも笑顔で接してくれる優しい人。

クラスの人気者だ。

水島さんとは、月曜日に行われた席替えで隣の席になって、
それ以来よく話すようになった。


「ずっと話してみたいって思ってたんだよね!でも、わたしこう見えて人見知りだから緊張しちゃって」


あの時そう言ってくれて、すごく嬉しかった。

きっと自分からは話しかけられなかったし、
何よりあの時の笑顔がわたしの緊張を解してくれた。