わたしだけ、きみだけ




転校生してきてから、早いものでもうすぐ一ヶ月が経とうとしてる。


校庭に咲いていた桜は、もうとっくに緑に変わってしまった。

気温も上がってきて、カーディガンを着てると暑いくらい。

上を見上げると空の水色と雲の白が、誰かが描いたかのように鮮やかだ。


「佐藤さん、おはよー」


登校中、一人でボーッと歩いていると、見慣れた姿が視界に入る。

自然と、笑顔になってしまう。


「おはよー水島さん」


水島ひかるちゃん。


この学校で、初めてできた友達……ってわたしは思ってる。