「姉さん、私たち、どこに向かえばいいの?」

「とりあえずお父様の手のひらからは抜け出せたわ!やった!!!」

喜び勇んで飛び上がるあたしと萌。

「もう一回聞きますけど、どこに向かってるの??姉さん!」

刺すように鋭い、凛の質問。
そして、萌の必殺技(あたしのおねぇちゃんは、何て人なの…)という白い目。

…………考えてなかった。

こっ、ここはごまかしてっ!

「おねぇちゃん、ごまかせないんだよ。この萌と凛ねぇを敵に回すとね!!考えてなかったんでしょ。バレバレ!」

読まれた…

「はい、考えてありませんでした。大変申し訳ございません。」

恐縮…

「そんなことだろうと思ったよぉ。」
「ついてきて。いい場所があるよ。」

凛について徒歩五分。

ついたのは、駅だった!