-6年前-
「あたしは魔法使いなのっ!!ね、みんな信じてよ!待って、どこ行くの!?」
あたしのおばあちゃんは伝説の魔法使いで、魔法界で一番最強ってことから、
その能力を何度もねらわれるほどの人だったらしいんだ〜
あたしは、おばあちゃんの血を引いているから……
うまくいかないことがたくさんあって。
人間の世界で一年間修行したんだ。7歳のときかな?
魔法を人前でコントロールする修行!
人前で魔法を使うような失敬なやつは、人間に降格させるぞ。
さんざんお父様に言い聞かされたなぁ~(笑)
って、笑ってる場合じゃないし!!!
脳内プレゼンしてるうちに…
時は過ぎるものね。
いつの間にか、横にいたメイドがいない。
そんで、なぜにあたしの足元で寝てる?
「おっ、おねぇちゃぁん?メイドちゃんが倒れてるよぉ?(汗)」
萌の遠慮がちな声。
「きゃっ!ゴメンナサイ!
あー、もしもぉーし?
見えてますかー、聞こえてますかー?」
慌てて謝り、(直角90°厳守ッ!)
目の前で手を振ってみたり、耳を引っ張ったり。
…起きてくれない(汗)
そこへ、スタスタと凛がやってきて、朱色の目を光らせた。
「おっきろおおおおおおお!!!!!」
ビクッ!
あのー、凛さん、怖いです。
だけどメイドさん起きない。すごっ!!
萌泣いてるし。
「萌、大丈夫、大丈夫。ちょっとだけ目をとじて、耳をふさいでてね?」
こっくりをひとつして、萌は言われたとおりにした。
「凛。萌を押さえてて!!」
「らじゃっ!」
目を閉じて〜、ハイ、深呼吸〜。すって〜はいて〜。リラックス。
あたしの紫色の目が開き始めると、周りにいた人が次から次へと座り込む。
お父様以外全員座ったのを確認すると、目をしっかり開けた。