私とあの子の好きな人


【優花side】

「ゆーーーうーーーかーーーーっ!!!」

放課後のチャイムが鳴るなり、美少女が突進してきた。

あやうく後ろに倒れそうになったところを、隣の席の氷室君が受け止めてくれた。

「氷室君ありがとう」
「ん...気をつけて」

頷くと、彼は友達の席へと行ってしまった。

まぁ、お礼言えたしいいか。

おっと、それよりも。

「............どしたの七海」

未だに抱きついたままの七海に声をかけると、彼女はがばっと勢いよく顔をあげた。

その勢いで七海のふわふわのショートカットが揺れて、なんだかいい匂いがした。

「あのね!裕也と喧嘩しちゃったの!」
「うん、知ってる」

見てたからね。

「それでね......どうしたらいい?」

七海の「どうしたらいい?」は、あのことに関して。

七海が、裕也を好きっていう、あれについてだけ。

どうしたらいいのか、わからなくなってしまったときに、よく私にそう聞いてくる。

「んー、じゃあ帰り道に一緒に考えよう!」
「本当!?」

ぱっと、花が咲くように笑う七海。

可愛いなぁ。いいなぁ。

私も、もう少しでも可愛かったらな...。

そしたら、あの人にも見てもらえるかな...。

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