私の好きな人なのに、とかもあるけど。

それよりも、私がする相談に、どんな気持ちで聞いてくれてたんだろうとか。

気づいてあげられずにいたこととか。

そのことの方が。

すごく、ショックだった。

「...ごめん、ごめ、なさい......ごめんなさいっ......七海...嫌いに、なったよね......ごめん、...」

謝られることないのに。

必死に謝ってくれる優花は、ほんとに、優しい子なんだな、と思って。

私も、ホントの気持ち、言わなきゃ。


「......私、ね。今の聞いて、ショックだった」



「.........っ...」
「...私の好きな人なのに、とも思った。けどね、優花」




ぎゅ、と優花の手を握って。それから。

「私達友達でしょ?親友でしょ?それくらいで嫌いになんてならないよ。それより」


私は。それよりも。

「......ごめんね。優花。気づいてあげられなくて、ごめんっ...」

優花を抱きしめて、精一杯謝った。


優花が悪くないんだよって、伝えるために。



「......っじゃあ、これからも......っ......友達で、いて、くれる...?」


優花は涙をこらえて一生懸命に確かめようとしてくれる。

私も答えなきゃ。

「もちろん!もちろんだよ!だから優花............あたりまえでしょ?」

そう言うと、優花は涙を拭って。

「......うん!」

安心したように笑った。


私の、大好きな笑顔で。