「またあいつらのせいね」
泣きそうだった園長もとうとう泣き出し、俺の腕を力一杯握った。
罪悪感ってこれのことか、と思った瞬間だった。

『へー、お兄さんヤクザの舎弟か。この辺じゃ 森戸組かな』

また『絵の具の唇』が声を上げた。

あらかじめ言っておく。
こんな最低な女を見たのは生まれて始めてだ。


それでも一つ救いがあるとすれば、


俺の帰り際にライターを持たせたことだけである。