「おっっはよーーー!」
肩ぐらいまでのサラサラな髪をなびかせながら駆けていく。
「も~。かんなおそーーい!」
「ごめんごめんー!」
私、小山冠南は今日から高校生。中学生の頃と同じように、親友の優衣と一緒に登校する。
今日から夢の高校生ライフが待ってると思うと、自然と顔がニヤけてしまう。
「げっ! なにニヤけてんの!? ちょっ…気持ち悪い…」
「いやぁ~。これから夢の高校生ライフが始まると思うとさー、つい顔がねぇ」
「かんな、その顔で学校はやばいよ。夢の高校生ライフどころか、悪夢の高校生ライフになりゆるから。」
「言うねぇ~。そんなやばい顔かなぁー。」
「うん。」
そうハッキリ言われると、自分がどんな顔してるか鏡でみたくなった。
でも、ズバスバ言うとこがいつもの優衣。
こーゆうハッキリしてて、サッパリした性格がまた好きだ。
