「もういい加減にしてよ・・・!」
そう言って睨んでくる遥に、俺はカチンときた。俺がどんな思いであんなことをしていたかも知らないで・・・!
「なんだよ・・・偉そうにしやがってムカツク。それなら別れてやるよ。お前のような女なんて、こっちから願い下げだ。」
そう言って俺は遥の脇を通り過ぎ、その場を立ち去った。
「お前・・・遥ちゃんを振ったのかよ!?」
遥と別れたことを悟に話すと、驚いた表情をする。
「あぁ・・・しちまった・・・」
「あんなに遥ちゃんのことが好きだったのに・・・何があったんだよ・・・?」
俺は屋上であった事を正直に話した。悟は盛大に溜め息をついて俺を呆れた表情で見ていた。
「お前・・・自分が原因だってのにその態度はないだろ・・・今ならまだ間に合うから謝ってこいよ」
そう言ってもあんな事を言った手前、すぐに謝ることはしたくない。
何か、男のプライドってやつ。
遥だって頭を冷やせばやり直そう的なメールを送ってくれるかも・・・そう思いつつ悟にはその場で返事をして、遥の連絡を待つことにした。