諒哉Side


美華…

そうだ、俺は約束したんだ。

美華が息絶える直前、幸せになってね

って言われたんだ。俺は何やってんだろ。

不幸になることが償いじゃない。

約束したんだ。

『智夏己…』

『ここからは嘘なしだよ。
ほんとの諒哉の気持ちを聞かせて』

『俺は美華を死なせたのに幸せになっちゃっいけないっておもって、ほんとごめん。
ほんと智夏己のことがすきで智夏己のことしか考えられなくて…ほんとごめん…』

『幸せになっちゃいけないなんて誰にも決められないんだよ、人を死なせようが傷つけようが幸せになる権利はあるから』

『智夏己…
自分から離れたのに自分勝手かもしれないけどもう離したりしないから命をかけて守るから俺の隣にいてください』

『もぢろ゛んいいよ゛~』

泣きだした智夏己。

なんで俺は同じミスを繰り返そうとしてんだよ。

智夏己、もう離さねえからな。

『泣くなよ』

涙目で上目使いとかほんと誘ってんな。

『りょうや…んん…んぁ』

ほんと可愛いな。

俺は美華との約束を守る。

俺は智夏己を離さない。傷つけない。

命をかけてまもる。

そう誓いキスを何度もした。