諒哉Side
俺、今2年生の子に
告白されています。
この子は2年で一番可愛いと噂
されていて、よく知っている。
でも俺には彼女がいる。
もちろん断るつもりなんだけど
なんだろ今までとはちがう。
オッケーしたい気持ちになってしまう。
ダメだ、俺には彼女がいる。
いや、まて、それを、理由に断って
きたが、それがほんとに俺の気持ちか？
でもオッケーするわけにはいかない
俺には、まだ彼女がいるから。
ここで曖昧な返事をしたら
きっとこの子が傷つく。
『………ごめん』
これでいいんだ、そう
自分に言い聞かせる
『うん！ありがとうございます！
彼女さんと頑張ってください！』
悲しそうに笑う彼女。
『あ、あの、せめて名前教えて
もらえませんか？？』
『私の名前なんて知ってても
どうせすぐ忘れるでしょ？』
『そうだとしても』
『萌木 智夏己（もえぎちなみ）』
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