君色に染まりたくて。




お粥を食べ終えたあたしは食器を片付けようと台所に向かおうとフラつきながら立ち上がった


その時お皿の中に入っていたスプーンが床に落ちた

「あっ…」

落ちたスプーンを拾おうとしたあたしはバランスを崩し、左手に持っていたお皿まで落としてしまった

案の定お皿は粉々に砕け、辺りに散らばった

もう…最悪。
どうしよう…

その音に気付いたのか、奥からあの男が出てきた

「何やってんだよ!」

「あ、あの…ごめんなさい…!あたし…食器を…」


泣きそうになった

「おい!怪我してないのかよ!俺が片付けるから寝てろ!」

「で、でも…!」

「あーもう!」


「きゃっ!」

瞬間、体がフワッと浮いた

こ、これって…!


お姫様抱っこ!!!???