「わたしは…

戻る。」


やっぱり私は願いを叶えたい


もう一度龍人にだきしめてほしい…




たとえどんな代償を背負うことになっても



泣いたままの龍人、もうみてられない




「ほんとうにいいんだな?


もしお前にとって納得のいく結末で無かったとしても後もどりできないぞ?」





「…うん」


そぅ…もう決めたことだ。


私は願いを叶える。





「わかった。ならお前の願いを述べよ。」





私の…私の願いは…





「私は…龍人にもう一度抱きしめてもらいたい。


これが私の願い。」



そう…叶えるんだ…



「いいだろ。なら、この部屋に入れ。

だが、絶対に忘れるな

お前は自分でこの願いを叶えるってことを。

そして、願いが叶ったら決して彼に執着するな。」



「どういうこと…?」


「まあ、いけばわかる

じゃあな」



そう言うと彼は私をその部屋に入れ、静かにドアを閉めた。



それから何秒かして、私は瞳を閉じた。


それからのことはよく覚えていないが


ただもう一度龍人に会えるのだと思うと
嬉しくてはやくはやくと心が高まった。