前の方には女子の塊。
その中心にいるのは、日向。
日向はその王子様みたいなスマイルを振りまき、こちらに歩いてくる。


…そう、こちらに。



近づいてくると同時に高鳴る心臓。
日向から目が離せなかった。

日向は私の真横まで来て、
止まった。


ドキドキ…



鳴り止まないドキドキが
聞こえてしまいそうになる。


日向はそんな私に見向きもしないで
隣の席に座った。


隣の席なんだ…
うわ…いい匂い。

酔いそう…




チャイムがなり、担任の先生が入ってきて女子達は自分の席に戻って行った。


ホームルームが始まった。
私は隣の日向をチラッと盗み見する。

かっこいい…
睫毛長い…。
指も綺麗。
机の上に置かれてる手を見て心がポーッとなる。


全てが綺麗。
女としても尊敬しちゃう。