入学式が終わり、教室に行く。
教室に着くと、みんなそれぞれ近い席の子と盛り上がる。
私は真ん中の列の一番後ろの席。
人見知りの私はただ黙って座っていた。
…また、友達出来ないかな。
不安な気持ちで俯いていると、
誰かに肩を叩かれた。
顔を上げると、ニコッと可愛らしく微笑む小柄な女の子が立っていた。
「私、前の席の松田ハル。よろしくね♪」
声まで可愛いその子は、
小首を傾げて自分の名前を言った。
「水木友里です!よろしく」
あまりこうして話しかけられる事がなかったから、緊張した。
すると、ハルと言うその子は
おかしそうに笑う。
「友里ちゃんね♪私の事はハルって呼んでね?」
もしかして、この子となら
友達になれるかもしれない。

