やっぱり日向はすごい人なんだなって
改めて実感。



「でも、日向が普通にファミレスに来るんだなーってちょっとびっくり」


笑ってそう言うと、日向は呆れたようにため息をついた。




「この俺がこんな小さいファミレスなんか普段来るわけねぇだろ」



……すいませんでした。
そうですよね、あの日向が普通に来るわけないよね。



「じゃあ、今日来たのは私と一緒だからなんだね!ありがとう」


私に気を使って、
このファミレスに来たくれたのか。


やっぱり日向は優しいのかな。



それから日向のモデルの話を色々聞いて
ファミレスを出た。
お腹いっぱい食べれたしもう満足。


日向は遠慮する私を家の前まで送ってくれた。


「ありがとね!」



本当に恋人同士みたいだね、なんか。
心の中でそう言いながら、日向に手を振る。



「またな」




そう言って帰っていく日向の後ろ姿を見えなくなるまで見送って家に入った。




一応、デートの中に入るのだろうか…、これはデートではない、か?



でも、私の中ではデートをした気分。
それくらい幸せだった。
え、幸せ…?




私、幸せなの?




「好き」とかそんな言葉があった訳でもない。
二人の間に愛なんて、ないのに。




幸せって言葉は違うのかな…





私の心はモヤモヤとし始めた。